ホテル・旅館のオーナー様、大浴場や露天風呂の管理を担当されている皆さまへ。
お客様に気持ちよく入浴していただくためには、浴槽内に浮かぶ髪の毛や糸くず、露天風呂に入り込む落ち葉や虫など、目に見える「異物」の管理が欠かせません。一見すると小さな問題に思えますが、実際にはクレームや口コミの評価、さらには施設全体のブランディングにまで影響しうる重要な要素です。
現場では、「お客様が多い時間帯は髪の毛がすぐに溜まる」「朝一番に露天風呂を見に行くと虫や落ち葉がいっぱい」「すくってもすくってもキリがない」といった声がよく聞かれます。スタッフの目と手作業だけに頼った対策では限界があると感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「ホテル 大浴場 髪の毛 除去」「露天風呂 落ち葉 虫 対策」といったテーマで情報をお探しの方に向けて、大浴場・露天風呂に異物が溜まりやすい理由と、その対策の考え方を整理します。そのうえで、日々の清掃負担を軽減しながら水質と見た目の両方を維持するための選択肢として、循環ろ過装置の活用についてご紹介します。
大浴場では、利用者数に比例して髪の毛・糸くず・タオルの繊維などが湯面や浴槽の隅に溜まっていきます。これらは単に見た目だけの問題ではなく、水質管理や設備寿命にも影響を与える要因です。
人は入浴時、自然と髪の毛が数本〜十数本ほど抜けると言われています。例えば、1時間に30人が利用する大浴場であれば、それだけで数百本単位の髪の毛が浴槽内や洗い場に落ちる計算になります。ピークタイムが重なる宿泊施設では、短時間で湯面に髪の毛が目立つ状態になってしまうのも無理はありません。
特に、長い髪の方が多い日や、団体利用が集中する時間帯は、スタッフが巡回しても追いつかないほどの量になることもあり、「見つけたらその場ですくう」という運用だけでは限界が出やすくなります。
排水口やオーバーフロー部分にはゴミ受けやスクリーンが設置されていますが、髪の毛はこれらに絡みつきやすく、短時間で目詰まりを引き起こします。排水性能が落ちると湯面の循環が滞り、汚れが浴槽内にとどまりやすくなり、水質悪化の温床となってしまいます。
排水口まわりの清掃に時間を取られたり、閉館後にまとめて除去する運用を続けていると、スタッフの負担や残業時間の増加にもつながります。
髪の毛や糸くずは、わずかな量でも非常に目立ちます。特に、白い浴槽や明るい照明の大浴場では、一本の髪の毛でも「気になってしまう」というお客様が多く、清掃が行き届いているかどうかを判断する指標のひとつになっています。
「大浴場は気持ちよかったが、髪の毛が少し気になった」といった感想は、口コミサイトやアンケートにも書かれやすく、せっかくの設備投資やサービス品質が正当に評価されない要因にもなりかねません。
露天風呂は、四季折々の景観や開放感が魅力ですが、その分だけ自然由来の異物混入と向き合う必要があります。風・気温・季節によって状況が大きく変わるため、屋内浴場以上に管理の難易度が高いのが実情です。
周囲の植栽から舞い落ちる葉や小枝、花びらは、風向きや気温によって一気に浴槽内に入り込むことがあります。特に、秋口は落ち葉、春先は花びらや花粉が増えやすく、朝の営業前に浴槽一面が落ち葉で覆われているという状況も珍しくありません。
こうした有機物は、水面に浮遊するだけでなく、時間の経過とともに沈殿・分解し、水質にも影響を与えます。見た目の清潔感を保つためには、営業前後だけでなく、営業中の巡回も重要になります。
照明や湯面の反射は虫を引き寄せやすく、夏場や湿度の高い時期には、短時間で多くの虫が露天風呂に集まります。朝一番に露天風呂を確認した際、虫が大量に浮いていて慌ててすくった経験のあるご担当者も多いのではないでしょうか。
虫はサイズが小さく数も多いため、網での回収作業は手間がかかります。また、一度取り除いてもすぐに新しい虫が飛来することもあり、「どこまで対策すれば良いのか」という悩みにつながりがちです。
落ち葉も虫も、発生源が自然そのものである以上、「取り切ったら終わり」という状態にはなりません。天候や時間帯によって状況が変わるため、スタッフによる巡回・除去作業はどうしても頻度と手間が増えていきます。
結果として、露天風呂の管理は「人の手でどこまで対応するのか」「どこから設備の力を借りるのか」というバランスが重要なテーマとなります。
髪の毛や落ち葉、虫といった異物は、目に見える不快感だけでなく、衛生管理や設備運用の面にもさまざまな影響を与えます。
髪の毛や虫、落ち葉などはすべて有機物であり、水中で分解が進むと塩素を消費します。塩素濃度が不足すると殺菌効果が低下し、レジオネラ菌などのリスクが高まります。一方で、「不安だから」と塩素を多めに投入すれば、今度は塩素臭や肌への刺激といった別の問題が生じます。
異物が多い状態は、水質管理を難しくし、結果として「安全性」と「快適性」の両方を損なう要因になり得ます。
髪の毛や細かなゴミが排水や循環系統に入り込むと、フィルターやストレーナーの目詰まりを引き起こし、ポンプへの負荷が高まります。これが続くと、設備の故障リスクが増し、突発的な修繕や交換が必要になる場合もあります。
「最近ポンプの調子が悪い」「フィルター掃除の頻度が増えている」と感じたとき、その背景には異物混入の増加が潜んでいる可能性があります。
網でのすくい取り、排水口やゴミ受けの清掃、露天風呂の営業前・営業中・営業後のチェックなど、異物対策は細かくて時間のかかる作業の連続です。人手不足が続く中で、このような「手作業前提の運用」を続けることは、現場の負担と人件費の両面で大きな課題となります。
すぐに実行できる対策として、次のようなポイントを押さえておくことで、現場の負担を一定程度軽減できます。
排水口やオーバーフロー部に設置するヘアキャッチャーやスクリーンの目の細かさ、取り外しやすさ、清掃のしやすさを見直すことで、日々のメンテナンス効率が変わります。また、網やハンドスキマーを複数箇所に常設しておくことで、気づいたときにすぐ回収できる体制を作ることも効果的です。
植栽の剪定タイミングを調整する、落葉が少ない種類の樹木を選ぶ、防虫ライトの設置位置を見直すなど、露天風呂の周囲環境を整えることで、浴槽内に入る異物の量を減らすことができます。設備投資と組み合わせることで、より安定した運用が可能になります。
すべての時間帯で同じ頻度の巡回を行うのではなく、「特定の時間帯に集中してチェックする」「朝・夕方・就寝前など、異物が増えやすいタイミングに重点を置く」といった運用の工夫も有効です。チェックリスト化や記録の徹底により、抜け漏れを防ぐこともできます。
とはいえ、人の目と手作業だけに頼る運用にはどうしても限界があります。そこで注目されるのが、髪の毛や細かなゴミを自動的に取り除き、水質を安定させる循環ろ過装置の導入です。
循環ろ過装置は、浴槽水を取り込み、ろ過器で汚れを取り除き、加温・消毒したうえで再び浴槽に戻す仕組みを持っています。これにより、利用中であっても浴槽内の髪の毛や小さなゴミが継続的に除去され、湯面に浮遊する異物の量を大幅に抑えることができます。
ろ過器の種類やろ材の選定によっては、目視できないレベルの細かな汚れまで捕捉できるため、「見た目がきれい」「肌触りが良い」といったお客様の体感にも直結します。
ろ過機能と組み合わせて、塩素の自動注入機能を備えたシステムを導入すれば、異物による塩素消費の揺らぎを機械が自動で補正し、基準値内の濃度を維持することが可能になります。これにより、レジオネラ菌対策と快適性の両立が図りやすくなります。
髪の毛や落ち葉、虫が浴槽にたまりにくくなれば、浴槽を空にしての本格的な清掃・洗浄の頻度を見直すことも検討できます。これまで毎日行っていた重労働が「数日に一度」で済むようになれば、スタッフの負担軽減と人件費の適正化につながります。
循環ろ過装置が異物を早い段階で取り除くことで、配管・ポンプ・熱交換器など水回り設備への負担が軽減されます。結果として、設備の故障リスクが下がり、長期的な修繕費用の削減にも貢献します。
大浴場に浮かぶ髪の毛や糸くず、露天風呂に入り込む落ち葉や虫は、お客様の印象を大きく左右する要素であり、同時に水質や設備にも影響を与える重要な管理ポイントです。日常的な工夫や巡回強化だけでは、スタッフの負担が増え続けてしまうという課題もあります。
循環ろ過装置は、異物除去と水質安定化を「仕組み」として支える設備です。人の手作業だけに頼るのではなく、設備の力を活用することで、清潔で快適な浴場環境を維持しつつ、現場の負担を減らすことができます。
お客様に選ばれ続ける大浴場・露天風呂を実現するために、髪の毛・落ち葉・虫といった異物対策をきっかけとして、循環ろ過装置を含めた水回り設備の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。
このサイトでは循環ろ過装置を取り扱っているメーカー38社の情報を取りまとめています。その中から、循環ろ過装置を含む関連機器をひとまとめにして提供している会社をピックアップ。さらに、問い合わせ窓口を集約することで導入後のアフターサポートも安心の会社を、「使いたい場所」別におすすめのメーカーとしてご紹介しています。
温泉やホテルの大浴場、
高齢者施設向け
プール向け
観賞用の池や水槽向け
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| 用途 / シーン | ノーリツ | エヌアイティ | 石垣 |
|---|---|---|---|
| 天然温泉 | 〇 ※1 | ー | ー |
| 人工温泉 | 〇 ※1 | ー | ー |
| ジャグジー(浴場) | 〇 | ー | ー |
| 水風呂 | 〇 | ー | ー |
| ヒノキ風呂 | 〇 ※2 | ー | ー |
| 岩風呂 | 〇 | ー | ー |
| 温水プール | ー | 〇 | ー |
| 露天プール | ー | 〇 | ー |
| ジャグジープール | ー | 〇 | ー |
| ドッグプール | ー | 〇 | ー |
| 鑑賞池 | ー | ー | 〇 |
| 水族館(水槽) | ー | ー | 〇 |
※記載は一般的な目安です。実機選定は水質分析値・槽仕様・運用条件に基づき、各メーカーへ事前確認してください。
選定条件:
Googleで「循環ろ過装置」と検索した結果の120件、および「業務用ろ過装置」と検索した結果の160件から、循環式の業務用ろ過装置を取り扱っていることが公式サイトに記載されている会社38社をピックアップ。(調査日:2023年7月4日)
・ノーリツの選定理由:お湯専用の循環ろ過装置を提供していることが公式サイトに記載されている31社の内、ろ過装置の前後工程で使用する機器(熱源機、ろ過ユニット、ろ過昇温ポンプユニット)をひとつのシステムとしてセットで提供し、かつメンテナンス窓口を一本化していることが明記されている唯一の会社として選出
・エヌアイティの選定理由:プール専用の循環ろ過装置を提供する29社の内、ろ過装置の前後工程で使用する機器(5方弁、ヘアキャッチャー、ポンプ、熱源、殺菌装置、制御盤)をひとつのシステムとしてセットで提供していることが明記されており、かつメンテナンス窓口を一本化している唯一の会社として選出
・石垣の選定理由:観賞用の池や水槽専用の循環ろ過装置を提供する11社の内、ポンプが一体化したろ過装置の前後工程(ファイバーキャビン・トルネードキャッチャー)をひとつのシステムとしてセットで提供していることが明記されており、かつメンテナンス窓口を一本化している唯一の会社として選出